韓国の重大災害処罰法(중대재해처벌법)の施行から3年。現場で安全書類を準備するやり方はおおむね似ています。点検が予告されるとそこから書類を集め、抜けている項目は記憶に頼って埋めます。問題は、そうして作った書類が事後に作られたと分かった瞬間、それ自体が不利な情況になるという点です。
記録の要件は三つです
監査や事故調査で記録が認められるには、次の三つがそろっている必要があります。
01時点 — いつ作成されたかが残っていなければなりません。作成時刻がない、または後からまとめて書いた跡が見えると、証拠としての力が大きく落ちます。
02主体 — 誰が参加し、誰が確認したかが特定できなければなりません。署名欄が空の日誌は、実施した事実を証明できません。
03連結 — その日の就労人員と記録が一致していなければなりません。教育の受講者名簿と実際の出勤人員が食い違えば、両方の記録が信頼を失います。
最も頻繁に食い違う箇所
現場で繰り返し問題になる項目は、だいたい決まっています。
- TBM は毎日行っているのに記録が残らない、または参加者の確認が抜けている
- 安全教育の受講者名簿が実際の出面簿と合っていない
- 外国人労働者に教育が伝わったことを確認する根拠がない
- ヒヤリハットが口頭で共有されるだけで記録として残らない
- リスクアセスメントが着工時点の文書としてのみ存在し、その後更新されない
記録を上手に作ることより、働く過程で記録がおのずと残る仕組みをつくるほうが早道です。
記録を業務にくっつける方法
別途の書類作業を増やすやり方は長続きしません。すでにやっていることに記録がついてくるようにする必要があります。出勤をアプリで行えば就労データが残り、そのデータに TBM の参加と教育の受講がつながれば、書類を別に作る必要がなくなります。
点検への備え方も変わります。書類を集める作業ではなく、すでに積み上がったデータを必要な形式で書き出す作業になります。


